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2022年3月22日 (火)

本の帯をどうしてますか?

自分で本を書き出版する好運を得てから、本の装幀や帯について考えてます。新著「不安の時代にケアを叫ぶ」は装幀と帯を青土社の編集者の村上瑠梨子さんが中心に考えてくれました。実は帯と表紙の馴染み方を僕は一番気に入っているんです。どんなに良い本も帯が破れると嫌になるんです。
今回の本の装幀は、水戸部功さんにお願いし、紙質は表紙も帯もサガンGAで、手で触るとエンボス感が分かる質感の紙です。
人は本を読むときに、直ぐに帯を捨てるのか、それとも帯を着けたままで読むのか。帯を外してからまた付け直して本棚に収めるのか。そういうことを人と話したことがほとんどないのですが、自分の本は帯のおさまりが良いんです。
着けていても読むのを邪魔しない帯、大きさと表紙との紙質のコントラストが大切です。とっても好きな歌人の方が、その本の本文でこう書いています。

埋もれない外観を与えよ

文字列の表記にこだわる歌人が、どうして歌集の装幀にはこだわらないのだろうと思うことが多々ある。(中略)どれだけおいしいケーキでも、新聞紙に包まれて置かれていたら買わないだろう。(中略)また、帯文についても同様に、本にとっての強力な武器となる。(天才による凡人のための短歌教室、木下龍也、ナナロク社、p98、2020)

素晴らしい比喩です。でもその本の表紙と帯の相性が今ひとつなのです。読んでいる間に帯が破れてしまう、そして帯を外して読むと、その帯が何の本の帯だったのか分からなくなってしまう。紙の質感、大切です。

皆さんはこの帯と手触りについて、気にしたことありますか?

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