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2013年12月 5日 (木)

一度に3つのことをこなす方法。マルチタスクのライフハック

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「お忙しそうで」、「お忙しいのに」他人からよくそう言われます。仕事、家庭、趣味そして、このブログ。色んなことを毎日同時にこなしていることは確かです。今日も、仕事の書類を山ほど家に持ち帰り、家で残業をしていました。午後6時半まで仕事をして、7時半前に家に帰り、家族と夕食を食べ、夕食の片付けをしながら妻と子供たちのことを話し、長男の試験勉強の暗記に付き合い、次男の塾の宿題をチェックしました。その合間に持って帰った残業をこなします。
確かに端から見ると忙しいのかもしれません。でも僕自身はずっとこんな生活だったので、全く自分の忙しさを理解していませんでした。子供の頃からよく遊びよく学べをモットーにしてきました。人並みにやんちゃしながらも、苦しい受験を繰り返して医者になり、分かった事があります。それは、人間のマルチタスクの仕組みです。
時に人間の創り出したものは、人間の仕組みに潜在的に相似します。例えば、このマルチタスクですが、コンピューターのCPUの処理の仕方が、人間の脳の処理の仕方にとても似ていると思うのです。優れた仕組みは、どこか人間の仕組みに似ています。もしかしたら一昔前のテクノロジーかもしれませんが、CPUのマルチタスクは、同時並行に作業をするのではなく、一つの作業に集中しながらも、少しでも空き時間ができると他の作業にスイッチを切り替えて作業をすると読んだことがあります。(多分MacOSの仕組みです)そして、空きメモリを有効に共有しながら、CPUは各作業のスイッチを、ものすごい速さで行うことで、コンピューターを使う人間には、まるで同時に複数の作業をしているかのように体験させることができるという仕組みです。
人間の作業も同じです。有限な24時間で出来るだけのことをしようと思えば、全く別の3つ位のことを同時にこなす必要があります。その3つのうちでも、人間はまず一つの事しかできません。ですから、その切り替え、スイッチの速度を上げるしかないのです。よく遊びよく学ぶといいますが、遊びと学びを同時進行させることはできません。眠りながら本を読むことも、遊びながら執筆することもできません。遊びと学びの間のロスタイムをどの位まで短く出来るかがポイントなのです。僕は欲張りで色んなこと全てをこなしたい。仕事も家事も育児も研究も遊びも趣味も全部楽しみながらちゃんとしたい。一度の生で多くの体験と交流をしたい。ならばロスタイムを減らす他ありません。どこまで手を広げるか、どこまでスイッチの回数を増やすか。自分の時間と生の有限を最近はとても意識するようになりました。
この時間を割る、スイッチの切り替えを早くするというのは、訓練ではなかなか難しい芸当だろうとも実は感じています。先天的に好奇心が強く、そして精神学的には多動の傾向を持つと、スイッチの切り替えが早くなります。そういう目で医師集団、医学部集団を見渡すと多動傾向は目につきます。自分にも幼少時から多動な要素があることは実感していました。なので、良く先生に叱られていました。「落ちつきがない」と通知票に書かれることが常でした。
受験勉強は、教育的効果には多くの問題を抱えていて、人間の備えるべき教養が豊かになるかどうか大いに疑問がある所です。しかし、子どもたちの受験勉強に付き合いながら、親として教えたいこと思っていることは、遊び、自分のしたいことをしながらも、受験勉強をすることです。それには、このスイッチの切り替えを素早くする訓練が必要です。そのライフハックの訓練を試み続けています。マルチタスクとスイッチの切り替え効率は、訓練で身につけられるものなのかどうか。その成果をみるにはまだ時間がかかりそうだと、息子の宿題のプリントの裏にびっしり書かれた落書きとイラストを見ながらため息をついているところです。

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