今どきの在宅医療16 終末期がんの症状緩和 その2

表 看取りの時期に再検討する薬剤 [14]。
必要だが 投与経路の 1) 変更を考慮する薬剤 |
以前は必要だったが 中止を検討する薬剤 |
すでに必要ではなく 中止が勧められる薬剤 |
鎮痛薬 制吐薬 鎮静薬(鎮静を目的とした薬剤, もしくは睡眠の確保を目的とした薬剤) 抗不安薬 |
ステロイド剤 2) ホルモン補充療法 血糖降下薬 利尿薬 抗不整脈薬 抗けいれん薬 |
降圧薬 抗うつ薬 下剤 抗潰瘍薬 抗凝固薬 長期投与の抗生物質 鉄剤 ビタミン剤 |
1)経口投与から,貼付剤、坐薬、持続静注,持続皮下注射への変更など
2)ステロイド剤は徐々に減量すること。特に高用量のステロイド剤を脳浮腫に対して投与しているときには注意が必要である
表 訪問看護師、家族でも使用できる臨時投与薬 (コンフォートセットの例)
症状 |
薬剤 |
コメント |
疼痛 |
ボルタレン坐薬 or/and アンペック坐薬 |
定期的にオピオイド投与中ならアンペック坐薬10-30mgを投与。 |
呼吸困難 |
アンペック坐薬 or/and ワコビタール坐薬 |
オピオイド未使用ならアンペック坐薬は半量の5mgとするか、ワコビタール坐薬を投与することもある。 |
せん妄(不穏) |
ワコビタール坐薬 or/and ダイアップ坐薬 リスパダール液 0.5 mg |
なかなか効果が得られないこともあり、繰り返し投与することもある。 |
気道分泌過剰(死前喘鳴) |
アトロピン点眼薬 (舌下投与 1回2-3滴) |
医師、看護師によりハイスコ or ブスコパンの舌下投与、注射で対応することもある |
表 医療用麻薬(オピオイド)の投与経路の変更
投与経路 |
薬品名 |
投与量 |
|
経口・坐薬・経皮 |
経口モルヒネ (mg/日) |
30 |
60 |
モルヒネ坐薬 (mg/日) |
40 |
||
オキシコンチン (mg/日) |
20 |
40 |
|
デュロテップMTパッチ・フェンタニル3日用テープHMT (mg/3日) |
2.1 |
4.2 |
|
フェントステープ (mg/日) |
1 |
2 |
|
ワンデュロパッチ (mg/日) |
0.84 |
1.7 |
|
コデイン (mg/日) |
180 |
||
トラマール (mg/日) |
150 |
300 |
|
レペタン坐薬 (mg/日) |
0.6 |
1.2 |
|
ノルスパンテープ * (mg/週) |
10 |
20 |
|
静脈・皮下 |
モルヒネ注 (mg/日) |
15 |
30 |
フェンタニル注 (mg/日) |
0.3 |
0.6 |
|
オキファスト (mg/日) |
15 |
30 |
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