2017年4月19日 (水)

癌による黄疸の治療とエビデンス。医師に影響するバイアス。

診療している個々の患者に最適な治療を選ぶこと、これは本当に難しいことだと思います。決断する時間は少なく、答えを迫られます。 そのために、白(出来ることは全て治療する)、黒(何もかも治療しない)と短絡的な治療方針になりやすいことも医師にとっては宿命的なことなのです。 毎週勤務している病院でも、なかなか個別に治療を選ぶことが出来ない現実を垣間見ます。かつて私は胃瘻に関しての考えを書いたことがありますが...

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2017年4月14日 (金)

患者は、以前の医師を覚えているのか? 医師の言葉に傷つく患者、家族たち。 後編

(ここに書かれた内容は、私の心の中では真実ですが、実在しない患者の物語です。しかし、後編の一部には、患者、家族たっての希望で、医師の語られた言葉そのままに書いています) 医師・患者関係は例え良好であっても、一時的なものです。それは学校の教師と生徒(自分自身)との関係のようなものです。小学校の時の教師を、中学校に進学すれば覚えていますが、その存在を求めることはありません。高校生の時の教師に、自分の将...

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患者は、以前の医師を覚えているのか? 医者離れ患者離れ 前編

(ここに書かれた内容は、私の心の中では真実ですが、実在しない患者の物語です。しかし、後編の一部には、患者、家族たっての希望で、医師の語られた言葉そのままに書いています) とある会の席で、若い医師と対話しました。患者に対する治療を丁寧に考え、真摯に向き合う方であることは話しぶりからすぐに分りました。その彼が、「自分の病院では、診察している患者を年に数人しか看取ることがない。それぞれ別の病院に移った後...

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2017年2月28日 (火)

超・開業力 在宅医療・クリニック経営の新常識と新城式

金原出版のウエブサイトで連載していた、在宅医療、開業、チーム医療の実践に関する記事が書籍にまとまりました。 2月22日発売です。 どうか皆様もご一読いただき、何か心に残る言葉を見つけていただけたら嬉しいです。本の中では、私の今まで生きてきた中で出会った言葉、その言葉から何を実践してきたかをお伝えしています。 帯は扇情的なメッセージですが、いろんな職種の方と敬意を抱きながら、連携するにはどうしたらよ...

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2017年2月20日 (月)

グリーフケアとしてのクリスマスコンサート

開業以降、毎年大切にしている日があります。クリスマスに行っている、コンサートです。幼少からバイオリンを弾き、今もアマチュアオーケストラに参加し、音楽は私にとってとても身近なものです。ホスピスで働いていた時も、季節のイベント時には、ボランティアの方々と一緒に、小さなコンサートをしていました。 ホスピスでコンサートをしていたときには、入院している患者さん、ご家族のために演奏していました。とても喜んでも...

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2017年2月 6日 (月)

「最期は苦しみますか?」 全ての苦痛は緩和できるか

現在ヨミドクターのさよならを言う前に~終末期の医療とケアを語りあう~に不定期連載をしております。 現在、鎮静に関する話しを2回に分けて掲載しております。ぜひご覧頂き、コメントにご意見を頂きたいと思います。 「最期は苦しみますか?」 全ての苦痛は緩和できるか(上) 「最期は苦しみますか?」 全ての苦痛は緩和できるか(下) 日常医療現場に居る医療者だけでなく、一般の人達、住民の人達にも自分の受ける医療...

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2016年11月28日 (月)

一回性のケア

病院は、「こうでなくてはならない、その根拠はない、それでもずっとこうしてきたのだからこうでなくてはならない」という惰性が非常に強く働いていることという事については、前回の話で書きました。この事については今でも忘れられずそしてよく思い出す一件があります。働いていたホスピスでの出来事でした。 ある男性の患者が日曜日の昼間に亡くなりました。私も丁度仕事に来ていたので、そのしばらく前からホスピスの中にいま...

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医師は全ての患者の臨終に立ち会えるか

先日、面識のないとある医師からメッセージを頂きました。 そこには、私が過去に書いた論文についての質問が書かれていました。その論文というのは、ホスピスで働いていた時に書いた遺族調査についての内容で、「臨終に主治医が立ち会わないこと」についての遺族調査でした。 当時私が働いていたホスピスは、多いときには日に3人、年に200人亡くなることもある所でした。全員の看取りの瞬間に立ち会っていては、上司と私二人...

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2016年10月30日 (日)

「こんなに眠っていて大丈夫でしょうか」、がんと体力温存

魔法の言葉 肝臓は身体の電池です (紹介した事例は架空です。実在しません) 言葉の意図 倦怠感は多くのがん患者が体験する症状である[1]。疲れやすく、長い移動ができなくなっていく。根気はなくなり、昼寝をすることも増える。また通院が困難となってくる。そして、さらにがんの進行の共に全身状態は悪化し、身体の動きが悪くなり、徐々にベッドに寝たきりとなっていく。予後8週間未満となると、1日の過ごし方は変化し...

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緩和ケアと大麻

最近、話題になった大麻(Cannabinoids)の医療的使用について、緩和ケアの観点からまとめておこうと思う。 医療用麻薬も大麻も、がん患者をはじめとする苦痛を緩和するのに多くの先進国で既に使用されている。この様な薬は、例えば「痛みをとる」のではなく、「人間が痛みを感じないようにする」ことが効果なのである。「痛みの場所は相変わらず痛みを発生させているが、神経を伝わらないように、脳の中で痛みを感じ...

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«「普通の亡くなり方に近づけるためです」鎮静の説明について。